電子部品向け単結晶基板の両面加工研磨技術の開発

参考URL 室蘭民法ニュース

【2018年6月29日(金)朝刊】

 

ガラスや電子部品研磨加工のマトラスターテクノクラシー(埼玉県)の室蘭工場(室蘭市香川町)は、既存の光学ガラス用両面研磨加工設備を改良し、スマートフォン(スマホ)などに使用する電子部品向け単結晶基板の両面加工研磨技術を開発した。新規設備導入のコストを抑えながら、片面加工に比べて高い精度と品質向上が期待されている。

同社は、DVDプレーヤーや携帯電話機用の光学ガラス基板の研磨加工を中心に事業を展開。最近は国内での光学用ガラスの需要が減少し、代わりにスマホやタブレットなど、移動体通信機器に使われる化学素材を使った電子部品用基板の加工ニーズが高いシェアを占めている。

光学用に比べ付加価値も高い電子部品基板は、片面のみの研磨加工が主流だが、一度に両面を研磨加工する方がひずみの発生を抑え、品質が向上し高精度に仕上がるという。一方でガラスに比べて硬いため、ガラス基板と同じ加工法だと時間がかかり、納期に影響する。

加工時間の短縮には、ガラス基板の3倍の圧力と荷重が必要だが、既存の研磨加工機は耐荷重強度などの課題があった。同社は、室蘭テクノセンターのものづくり創出支援事業の「製品・技術事業化支援補助」を活用し、既存設備の改造に着手。新規設備導入よりも低コストで高硬度基板の両面加工技術の確立を目指した。

開発では、圧力や重さを加えながら加工時間の短縮を重点に試行を重ねた。高荷重や圧力により機械が振動する課題などをクリアし、実用化の見通しが立つところまで進んだという。

開発責任者の島田英司製造課課長は「荷重による駆動系モーターへの負荷が大きく、減速機の調整にも時間がかかったが、テクノセンターを通じて室蘭工業大学にも相談に乗ってもらい、専門的な立場から的確な助言やサポートをいただき、目標達成が見えるところまでこぎ着けた」と物心両面での支援に感謝する。

今後、両面加工のニーズが高まることを見据え、さらに時間短縮や仕上がり精度を高め、両面加工機を使った製品納入を目指すという。